古布やリサイクル着物のリメイクを始める前の注意点

着物リメイク

古布やアンティーク着物、リサイクル着物は、普通に市販されている現代の布と違って、イタミや汚れがあったり、はたまた扱いによってはすごく縮んだりします。どういった点に注意してリメイクしていけばよいのか、失敗しないために確認してから作業をはじめましょう。

着物や帯を洗って、解く際に注意すること

ご家庭に古い着物があって、柄や素材は良いので、捨てるのももったいないし、何かにリメイクできないかなと思っていても、着物に裏地がついていたり、帯だったりするとちょっと面倒です。

そこを乗り越えて、リメイクしたいと思う素材があったら、まず一番先にすることは、その端の方を縦、横に引っ張ってみましょう。
すぐに切れてしまうような状態でしたら、リメイク素材には向きません。

そして、気になるのはその匂い。
なんだか湿気臭がしたり、防虫剤のにおいがしたり、そのまま使うのには抵抗があるので、洗ったり、干したり、クリーニングに出したりします。

※洗う際、いずれも長時間の漬け置きは厳禁です。
色が抜けるだけでなく、他に色移りして、どうにもならなくなります。

※お洗濯で素材として使えなくなる場合もあります。
自己責任でお願いいたします。

着物
手の込んだ刺繍や、箔がないものは、基本的に洗ってからリメイクした方が気持ちよく着られます。

通常、解いてから洗いますが、解く時に、かなりホコリ等でます。
とくに袖のたもとにはゴミが溜まっていたりします。

邪道かもしれませんが、私は先に洗います。

漬け置きはせず、おしゃれ着用の洗剤を使って手洗いか、洗濯機の手洗いコースでさっと洗います。

そうすることで、解いたけれど、生地が結構弱っていて、使えなかったということも避けられます。

服やバッグ等、使うためにリメイクするのですから、手洗いに耐えられるくらいの生地ではないと使い物になりません。

※ちなみにちりめんは、洗うとかなり縮みます。
アイロンでのばしても元には戻りませんのでご注意を!


帯は帯芯が入っているので、解いてから洗います。
結構よれっとなったするので、1~2分の漬け置きで、すすぎを済ませて、バスタオル等で水分を取ります。
多少干して、必ず生乾きのうちにアイロンをかけます。

以前、箔がついている帯を洗ったことがあって、そこらじゅうキラキラで大変なことになりました><

古布、古裂
洗面器等で、おしゃれ着洗いを使用してサッと洗います。
無理してシミ取り剤をつけて、こすったりすると周りの色まで抜けてしまったり、布自体が傷んだりするので、やらない方が無難です。

アイロンは中温で当て布をしてかけます。
その時に、汚れや穴あきもチェックしておきましょう。

匂いが気になるけど、洗えないものは、数日天日干ししてみるのも手です。

高価なものは、専門店のクリーニングに出した方が無難です。

着物を解く
着物をほどく際に注意したいのが、糸が切れないからと言って、決して無理にひっぱらないこと。
そこから、生地も切れてしまいます。

袷、一重ともに、襟から外していくとスムーズだと思いますが、袖や襟の付けどまり等は、細かい針目で固く縫ってあります。
リッパー等をつかい丁寧にほどきます。

銘仙や薄い平絹等は、針目から裂けやすく注意が必要です。

こちらは、男物の紬を解いたものです。
中には真綿が入っていて、かなり汚れてました。
胴裏は平絹、八掛は紬とたっぷりの生地になりました。

白い平絹の袖口部分は汚れがありましたが、結構使える部分はあります。


小関鈴子さんの「ジャパニーズ・パッチワーク」という書籍に紅絹と白の平絹で作った美しいダリアのタペストリーが掲載されていました。
画像を掲載できないのが残念です。
この本は古布のイメージを払拭するステキな作品が掲載されています。

裁断をする
裁断をする際に気を付けたいのは、着物の幅が36cmだということ。

普通の洋服の型紙を乗せると幅が足りないことが多いです。

その際は、着物の耳を使って接いだりしますが、着物のリメイク用に引かれた型紙だと、そのまま使えて楽です。

使いたい生地に穴あきや汚れがあって、どうしても使いたい場合は、刺繍やアップリケ、ポケット等でうまくカバーして使いましょう。

接着芯を貼る場合は、先にアイロンで貼ってから、型紙をあてて裁断する方が縮みを防げます。

縫う
ミシンで薄い平絹を縫う場合、針は9番、糸は90番の細いものを使用します。
太いものを使用すると、そこから裂けたりしますし、一度縫ったものを解くとそこから裂けていきます。

いくつか注意点を書きましたが、せっかく作ったものが再度たんすの肥やしにならないように活用できるよと良いですね^^

着物地は洋服の柄と柄では難しいような、パターンonパターンでもしっくりなじんだりします。
眠っていた着物がステキなアイテムに生まれ変わると良いですね。

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